2013年11月16日土曜日

むっちゃんずdays #6  太っ腹のサンタクロース




私が小学生の頃のこと、
毎年この時期になると外国人からクリスマスパーティーの招待状が届くのです。
送り主、そのお方は当時日本在住のアメリカ人で
後に静岡市の名誉市民になられたお方、

エミリー・M・マッケンジーさん です。写真右側、、、私達はホイットニー・マッケンジーと呼んでいましたが・・・

マッケンジーさん  といっても、  ジーさん  ではなく、そのころ60才くらいの
それはそれは、やさしくて気品のあるブロンズの髪がきれいな おばあちゃんのこと、

昭和30年代の私達の村は
前浜でのいさみ漁(地曳網漁)で 生計をたてていた家がほとんどで
 貧乏人の子沢山の村でした。

そんな村人の誰もが 「マッケンジーさん!!」と呼び親しまれていたおばあちゃんのお話。


マッケンジー邸は プライベートビーチのように歩いて行ける海のほとりに 
松林が延々と連なる 閑静な海辺、東を見ればいつも 富士の雄姿をながめられる 
スペイン風の大邸宅の別荘でした。

マッケンジーさんは大変な親日家で 天皇家とも御交友があり、
秩父の宮妃殿下が邸宅に遊びに来られた時 
校長先生をはじめ 小学校生徒と先生全員で 日の丸の旗をふって
お出迎えしたこともありました。

その頃の国道150号線は 砂利道で  (1号線の静清国道もそうでした、)
私達の村に車は1台もなかったころ、
アメ車のジープが 通るたび見えなくなるまで手を振っていたことを鮮明に覚えています。


マッケンジーさんは無類の子供好きで、ある年のことそのパーティーに招かれ、
私にとっては生まれて初めての体験。


門の入口からきれいにされているアプローチを通り、奥に案内されると
そこはまるで別世界!!!
初めて見る異文化の館・・照明をおとしたホールの中央には
キラキラと輝くクリスマスツリーが飾られてあり、
その周りを 
「さぁ! 輪になって~~!」  とパーティーがはじまりました。

♪♪♫ サ~イレンナィ ホ~リ~ナイ~ と歌いながらツリーを囲み 回るのです・・・が 
そのころの私は極度の内向性(今でもそう??)で
とてもそんなことできなかったのです。
活発で度胸のある子は 率先して オルガンの前に行き
明るく歌う子もいました。

私はといいますと、ホールの隅っこで もじもじ
すると なんと マッケンジーさんが片言の日本語で 「チイサイコ マメ(前)・・・・・・」といって
下を向いている私の手をとり輪の中へ・・・

こうして 私も 和 の中に入れてもらえたものでした。
その時のマッケンジーさんの手は とてつもなく白くて柔らかくて 
優しさそのもの。

50年以上たった今でも その温もりは忘れられない良い思い出です。 

なんと言ってもスゴイのは 、
当時の大里東小学校の 460人もの生徒みんなを 
毎年招待してくれていたことです。

太っ腹のサンタクロース !!!! 
有難う!!!!!!! 感謝感謝です。



                               棟梁 杉山睦雄